職員座談会
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メゾン・ド・いっとうえん
看護師 後藤 絵理(入職15年目) -
サンクレールいっとうえん
介護士 奥村 彩香(入職10年目) -
介護保険サービスセンター一燈園
介護支援専門員 佐藤 大輔(入職12年目)
1人のご利用者さまをチームで支える
異なる視点でご利用者さまを支える、介護のプロ
現在、ケアマネジャーとして「介護保険サービスセンター一燈園」に勤務しています。ケアマネジャーの主な仕事は、在宅で生活されているご利用者さまやそのご家族とお話しし、「居宅サービス計画」を作成することですね。現在入職12年目になります。
私は「メゾン・ド・いっとうえん」という施設で、看護師として働いています。仕事内容は、ご利用者さまのバイタルサインのチェックによる健康管理や配薬、救急対応などです。「メゾン・ド・いっとうえん」では、24時間体制でご利用者さまの健康を見守っています。
元々は介護士として働いていたのですが、今は看護師として8年、全体の勤務歴は15年になります。
「サンクレールいっとうえん」という施設で、介護士として働いています。住宅入浴や食事の介助など、ご利用者さまの日常生活のサポートが主な仕事です。
デイサービスに行くのを嫌がっていた祖父が、自分から率先して行くようになったのをそばで見ていて介護職に興味を持ち、高校で介護を学んで入職しました。入職10年目になります。
各専門職の力を連携することで、大きな力が生まれる
施設には担当のケアマネジャーさんがいますので、施設に所属しているお2人と、介護保険サービスセンターに所属する私とは、日常の接点はないですね。私はどちらかというと、デイサービスの職員さんやショートステイの職員さんといった在宅サービス事業所の職員さん とのやり取りが多いです。あとは、法人外のヘルパーステーションとか。
そうですね。佐藤さんとも奥村さんとも、直接の関わりはありません。ですが、もちろん私の周囲のケアマネジャーさんや介護士さんとは密に関わります。
ご利用者さまが在宅サービスを利用される場合は、担当のケアマネジャーさんと連携して行いますし、介護士さんとは日頃から頻繁にやり取りをしています。
ケアマネジャーさんの協力が必要な場合、私は事務所の相談員さんを通して行うので、直接関わることはあまりありません。看護師さんとは、普段から連携してご利用者さまの健康状態を把握し、必要に応じた支援を提供しています。
ご利用者さまに安心で楽しい毎日を過ごしていただくことが、私たちの目標です。

「ご利用者さまのために」が私たちの共通理念
情報の収集・共有で質の高いサービスを
一言で看護師と言っても、施設の看護師さんや訪問看護の看護師さんがいますし、介護士さんと言っても、デイサービスの介護士さんやデイケアの介護士さんがいて、仕事内容もさまざまです。いろいろな方から情報を収集して橋渡しをするのが、ケアマネジャーの仕事だと考えてます。
「居宅サービス計画」を作成する場合には、さまざまな専門職の意見を聞きます。福祉用具のことは福祉用具の専門家に、体調面のことは看護師さんに、リハビリに関しては理学療法士さんのようなリハビリ職の方に。
そういう意味では、ケアマネジャーはコミュニケーション能力やフットワークの軽さ、傾聴する姿勢が必要な職種ですね。
私はいつも、介護士さんの観察力に感謝しているんです。ご利用者さまのちょっとした変化に気づいてくれるのは、いつも介護士さん。少しの変化を見逃さずに報告してくれると、私たち看護師が前倒しで対応できるので、ご利用者さまのリスクを回避することにつながります。 ご利用者さまのより近くでお世話してくれている介護士さんからの情報共有は、仕事をする上で大切なステップのひとつです。
私も看護師さんを頼りにしています。医療的な分野は私たちには判断できないので、気になることや疑問に思うことは、こまめに看護師さんに相談するようにしているんです。嫌な顔ひとつせずに「すぐ見に行くね」と言ってもらえるので、心強いです。
いわゆる「報・連・相」を通じて、情報共有とコミュニケーションを行うことは大事ですよね。業務効率化やトラブルの回避、信頼関係の構築など、さまざまなメリットが得られます。
私は1つの事業所から意見が上がってきたとき、必ず他の事業所とも共有するようにしています。「こういう意見があるけど、そちらはどうですか」と共有することで、早期解決につながることもあるし、問題発生を事前に防止することができたりもします。
そうやって、各事業所の経験値を積み上げていけば、法人全体のサービスの質を底上げすることにつながると思っています。
ご利用者さまに関して、些細なことでも職種間で報告する習慣は、法人全体に根付いていると思います。私も、「○○さん、最近こうなんですよね」とか「ご飯を食べる量がいつもと違います」とか、気軽な気持ちで看護師さんに報告します。会議のような改まった場ではなく、日常ですれ違うときに挨拶するような感じです。
職種の垣根を超えたチームワークですよね。話すことで、相互の理解が深まり、よりよい人間関係が構築されます。信頼関係ができるとチームの結束力が高まって、全体のパフォーマンスが向上すると思います。 私は介護士の経験があるので、新人の介護士さんに対しては、私自身の気づきを伝えたり、アドバイスしたりすることもあります。

問題解決のために、とことん話す
どこの業界でもそうですが、やっぱり今一番の悩みは人手不足ですね。とりあえずは今の人員でなんとかしなければいけないので、職員間でコミュニケーションを密にして、意思疎通を図っています。人数が少なくても、サービスの質が落ちることのないよう努めています。
職員間で意見が食い違うこともありますが、ちょっとしたルールなどに関しては、人数が多いほうの意見が通ることが多いですね。
多数決もひとつの解決方法ですが、解決できないときは、とにかく話し合うしかないですよね。みんなの意見をすり合わせて妥協点を探っていく。ご利用者さまにとって1番よい方向でという大前提で、多方面の意見を聞くことが大事だと思います。
私は、ひとりで抱え込まずにみんなを巻き込んで話し合うようにしています。その過程で新たな方向性が見つかることも多々あります。
みんな、ご利用者さまを思う気持ちは一緒なんですよね。それぞれポリシーや譲れないポイントがあるので衝突してしまう。でも、「ご利用者さまのために」という信念を忘れることはありません。ご利用者さまやご家族が納得できる解決法をみんなで探っていきます。
話し合いと同じくらい、実践することも大事だと思うんです。実践してみないと分からないこともたくさんあります。他の意見を受け入れる柔軟性や、「まずやってみる」行動力を身に付けたいですね。

共通理念のもと、同じゴールに向かって
年齢や経験にかかわらず、誰もが働きやすい職場に
私は、年齢や経験の差がネックとならない風通しのよい職場を目指せたらいいな、と考えています。職場において色んな立場から、異なる意見が出てくるのは、必ずしも悪いことではないと思います。大事なのは、他の意見を尊重すること。新人かベテランかという経験値で判断するのではなく、分け隔てなく話を聞く姿勢が大切だと思います。
奥村さんの言う通りですね。私自身を振り返ると、介護士のときは新人さんに対して厳しい態度をとっていたこともあったのではないかと反省しています。我を貫くのではなく、若い人の意見にも「こんな考え方があるのか」と共感し合える職場づくりに努めたいですね。
特に施設は、いろいろな世代が働いているので、円滑なコミュニケーションが難しいときがありますよね。ベテランが培ってきた豊富な経験と、新人の自由な発想や斬新な思い付きがうまく交わって、新たな化学反応が生まれる職場が理想です。
それから、私は新人さんにはなるべく積極的に声を掛けるようにしています。孤立してしまう人がいないように、和やかな職場になるように、これからも声掛けを続けていきたいと思います。
ひとつの施設の中に幅広い年代の職員が働いているので、どの年代で入職しても自分と近い年代の仲間が見つけられると思います。話しやすい人から徐々にコミュニケーションの輪を広げていけるといいですね。だんだん連携が深まって、チーム力で問題を解決できたときの達成感が、この仕事のやりがいです。
一燈園は、介護士からケアマネジャー、介護士から看護師など、他職種へのキャリアアップもサポートしてくれます。他の職種の職員とも関わりながら、自分の将来を思い描くのもいいかもしれませんね。
私が入職したときと比べると、法人内の教育制度が格段に充実しています。基礎からしっかり学べるので、介護業界が未経験の方でも安心ですよね。
法人が掲げる「一燈園でよかったと感じてもらえるように」という理念のもと、職員が一丸となって毎日懸命にご利用者さまと向き合っています。共感してくださる仲間が増えるのを楽しみにしています。
